新築で予算オーバー回避のために削るところは?注文住宅のコストダウンの方法15選!

新築で予算オーバー回避のために削るところは?注文住宅のコストダウン方法15選!

家づくりを進めていく中で、大半の人が直面する”予算オーバー”という壁。

要望を盛り込みつつ予算内で注文住宅を建てたい
希望のプランを変更せずにコストを削減したい
という思いで、有効なコストダウンの方法を探す方も多いのではないでしょうか。

注文住宅は、施主の希望に沿ってプランを変更できるが故に予算オーバーになりやすく、予算の多い少ないに関わらずコストダウンを意識しなくてはなりません。しかし、自由にカスタマイズできるからこそ、うまく費用を調節して要望を叶えつつ予算内に収められるというメリットも持ち合わせています。

この記事では、住宅設備のグレードダウンや変更といった定番の方法から、外構の相見積もりといった意外と知られていないコストダウン方法まで、「外構」「設備」「間取り」「家の形」の4カテゴリに分けてご紹介します。

また、記事の最後には「予算オーバーになっても”コストダウンしてはいけない”ポイント」もご紹介しています。要望を盛り込みつつ、家としての性能をしっかり確保したマイホームを建てるために、ぜひ目を通してみてください。


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予算オーバーしたら…まずは「外構」の相見積もりでコストダウン

予算オーバーに直面した際、まずはじめにコストダウンを図るべきは「外構」です。門扉や塀を省いたり、後からDIYで補うという方法は、建物自体に影響しないことから多くの人が採用している有効なコストダウンの方法です。

さらにこのトピックでは、意外と知られていない「外構専門メーカーとの相見積もり」もご紹介します。ハウスメーカー探しと同じように、複数のメーカーを検討しているという姿勢を見せれば、外構工事でも値下げが十分期待できるのです。

それでは、予算オーバーに陥ったときにまず検討するべき”外構のコストダウン術“を、「外構の相見積もり」「門扉&塀のカット」「DIYで造る外構」3つの方法でご紹介します。

複数の施工会社から外構工事の相見積もりを取る

マイホームの顔役になる門扉や塀、庭や玄関アプローチなどの外構、エクステリア工事は、住宅本体の建築を依頼したハウスメーカーにお願いするという方も多いのではないでしょうか。

実は、これら外構工事を専門で取扱う業者は数多く、場合によっては外構工事費を数十万単位でコストダウンできる可能性が十分あります。また、外構工事を専門とするだけに、費用面を踏まえた細かいプランニングも可能なので、プラスαのメリットも多く得られるのです。

ハウスメーカー選びをする際、複数の施工会社から「相見積もり」を取って比較するのと同じで、違う住宅メーカーに外構工事の見積もりを取寄せるのも有効です。住宅メーカーごとの価格に大きな開きがあれば、値引き交渉を優位に進める一つの材料にもなります。

一般的に「外構工事は家の建築とワンセット」という認識が強く、意外と外構工事の相見積もりを取る方は少ないため、実際多くの方が損をしていると言っても過言ではありません。コストダウンの必要・不必要以前に、外構工事も相見積もりを取ってより良い業者に依頼するよう心がけましょう。

門扉や塀を取り除いたオープン外構にする

思い切って「門扉や塀」を無くしてしまう「オープン外構」という考え方も、コストカットには有効です。このオープン外構は、外壁工事のコストを大きく削減できるだけでなく、敷地面積を広く開放的に使えるというメリットも得られるのが特徴です。

門扉や塀を無くした「オープン外構」の家

出典:住友林業の家

ひと昔前では、門扉や塀のない家は空き巣に入られやすいと思われていましたが、今では「オープン外構は防犯性に優れている」という考え方がされています。他人が敷地内に侵入したとしても、隠れる場所が無く見通しが良いことから空き巣被害に合いにくいとされているのです。

また、コストダウンと防犯対策、2つのメリットから「オープン外構」と「門柱」を取り入れたエクステリアが人気を集めているようで、門柱の需要が増えたことによって、ポストだけでなく宅配ボックスとしても使える「機能門柱」も増えているとされています。

外構・エクステリアはDIYで自作する

外構・エクステリア周りのコストダウンで、一番有効的な方法が「DIY」です。業者に頼むのではなく、自分で外構を用意するので、材料の購入費と労力だけで済ませることができます。

簡単にできて費用効果の高い箇所は「植栽」や「玄関アプローチ」「外灯」です。
まず、植栽はガーデニングショップやフラワーショップに足を運んで苗を購入し、自分で植えて育てることで簡単にコストダウンすることができます。節約効果だけでなく、入居してから自分たちとともに成長する植栽は、業者に頼んだものより愛着が湧くほか、自分のペースで徐々に装飾を増やして言えるのも魅力のひとつです。

玄関アプローチ、外灯も同じく、ホームセンターなどで購入して自分で設置するだけです。コンクリートの代わりにブロックを購入して飛び石風に配置するだけで、安く・オシャレに仕上げることが出来ます。また、杭タイプのソーラー式の外灯であれば、電気を通す工事が必要なく、自分でかんたんに設置することができます。

予算と期限にに縛られながら焦って決めるのではなく、すぐに必要ではないものは省き、後々ゆっくりDIYすることで、節約しつつ家への愛着を持つことが出来るでしょう。

新築のコストダウン方法は「住宅設備」が定番

新築注文住宅のコストダウンといえば、「住宅設備のグレードダウン」を一番に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。キッチンやお風呂といった住宅設備のグレードを下げると、付加機能やデザイン性は失ってしまうものの、生活自体に大きな支障が出ることはないはず。

新築時は夢のマイホームを目前にテンションが上がってしまうもの。”予算オーバー”という現状を踏まえて、冷静に「本当に必要な機能なのか」を考えると、余計なコストが掛かっている削るところが見えてくるかも知れません。

それでは、生活への影響が少なくて済む”住宅設備でのコストダウン術“を「設備のグレードダウン」「キッチンを壁付け式にする」「トイレの数・種類を変える」「用意できるものは施主支給にする」の4つの方法でご紹介します。

ダウングレードできる住宅設備を見直す

住宅メーカーによって違いがあるものの、多くの場合「水回り」の設備や「壁」「床」などの建材には、デザインや機能性に応じていくつかのグレードが用意されています。

当然、この住宅設備のグレードを下げればコストを安く抑えられるはずですが、その中でも不要な設備がもっとも多くなるのが「水回り」と「仕上げ材」の2つです。この2つの住宅設備を見直すだけでも大幅なコストダウンが可能です。

まず「水回りの設備」について、
「キッチン」「バスルーム」「トイレ・洗面台」は、日常生活の中で頻繁に利用することあって、ついついお金を掛けてしまいがち。水回りの設備はそもそも高額なので、グレードの見直しや不要なオプションを削るなど、妥協点を見つけることが重要です。
また後ほどご紹介しますが、『水回りを近い位置にまとめる』ことで、給排水管などに掛かる設備コストを大きく下げることもできます。

もう一つが、壁・床・天井など広範囲に使われる「内装仕上げ材」です。
この内装仕上げ材は、室内のデザインやインテリアとしての役割もあるため、豪華な見た目で価格の高い素材を選んでしまいがちですが『大量生産された安価な素材に統一する』と大幅なコストダウンが可能になります。また、高価な仕上げ材や素材は部分的に採用して使い分けるというのも効果的です。

キッチンを壁付け式にする

もし、あなたがアイランドキッチン・対面式キッチンを採用しようとしているなら、壁付けキッチンに変えることで約30~50万円ほどのコストダウンが図れます。

壁付け式のキッチン

壁付けキッチンは、価格が安いだけでなく、狭いスペースでも設置できて空間を有効活用できる、部屋が油で汚れにくい、といったメリットも持ち合わせています。対面・アイランドキッチンにこだわりを持っていない場合であれば、デメリットが少なく費用効果の高いコストダウン方法と言えるでしょう。

トイレの数を減らす・種類を変える

2階建て住宅の場合、1階と2階それぞれにトイレを配置するケースが多いようですが、本体代・工事費をあわせるとトイレは1台50万円とかなり高額です。家族構成や生活スタイルによって賛否ありますが、トイレの数を減らすのも有効なコストダウンの方法といえます。

それでも各階にトイレは必要だという方は、価格帯の安い「タンク付きトイレ」にする、またはトイレ内に「手洗い場を付けない」という方法も効果的です。タンク付きトイレにすることで2~5万円、手洗い場を付けないことで2~10万円程度のコスト削減が可能です。

施主支給という節約アイデアを取り入れる

施主支給とは、マイホームに使う「設備」や「部材」などを施主自ら仕入れて、施工会社に支給して使用すること。インターネット通販や家電量販店などを使って、住宅設備を安く購入することで、その分の費用負担を軽くする方法が施主支給です。

本来、住宅メーカーや施工会社が行ってくれる「設備の仕入れ」を施主自ら行うわけなので、好みのデザインや価格の安い製品を選べるなどのメリットがある一方で、仕入れの手間や時間の負担、製品の保証がないなど、デメリットも多く存在します。また、住宅メーカーによっては施主支給を受付けないケースもあるので、予め確認しておく必要があります。

すべての住宅設備を自ら仕入れて、施工会社と諸々調整するのはカナリ困難ですが、「施主支給の難易度」と「コストカット」のバランスを見て、優先順位の高いものに絞って進めると施主支給のメリットを多く得られるでしょう。
施主支給の難易度とコストダウン度をいくつかピックアップしておきますので、優先順位を決める目安としてご覧ください。

施主支給の難易度とコストダウン度

  1. 置き畳:難易度【低】/コストダウン度 【高】
  2. 照明:難易度【低】/コストダウン度【低】
  3. トイレ・洗面台・水栓金具:難易度【中】/コストダウン度【高】
  4. 建具(ドア・窓):難易度【中】/コストダウン度【中】
  5. 建材:難易度【高】/コストダウン度【中】
  6. キッチン・バス:難易度【高】/コストダウン度【高】

「間取りの工夫・アイデア」が一番の節約ポイントに!

新築の注文住宅といえば、「自由に設計できる間取り」が一番の魅力。
自分好みの間取りにできる“ということは、”費用に応じたコスト調節もできる“ということです。つまり、間取りのアイデアが一番の節約ポイントになります。

しかし、間取りの変更によるコストダウンは、これまでご紹介してきた方法よりも家自体への影響が大きく、思い切った判断が必要です。後悔しないためにも、無理に変更するのではなく納得できる範囲でのコストダウンをしてください。

それでは、注文住宅のメリットを活かした”間取りのコストダウン術“を、「窓を小さく・数を減らす」「部屋数を減らして1部屋を大きくする」「収納スペースは数より容量を重視」「廊下の面積を減らす」「折り返し階段にする」の5つの方法でご紹介します。

大きな窓は小さくして不要な窓の数を減らす

部屋の明るさや空気の循環など、暮らしの重要な役割をもつ「」。
当然のことですが、窓が大きくその数が多ければ多いほど費用は大きく膨らむため、「窓のサイズを小さく不要な数を減らす」という方法がコストダウンに有効です。

たとえば、風を取り込まない窓についてはFIX窓(はめ殺し窓)にして、トイレや洗面所の窓を無くしてしまうなどです。その他、面積の大きな窓を小さくリサイズしたり、一部を開閉式にして、残りの部分をFIX窓にするなどもコストダウンに効果的です。

また、窓の数を減らすことはコストを軽減するだけでなく、部屋の断熱性を高める服効果も期待できます。家の柱と柱の間には「断熱材」が埋め込まれていますが、窓の数が多くなるほど断熱材の面積が狭くなるため、本来の断熱効果を妨げてしまうのです。

この他にも、西日の当たる窓を減らして北側の窓は換気用として小さくすると、コストダウンだけでなく光熱費を下げる効果も期待できます。窓設計を見直すコストダウンのコツとして、通風用の小さな窓は縦の滑り出し窓、採光だけが目的の窓はFIX窓を採用する。という2つのポイントを意識しましょう。

部屋の数を減らして、1部屋を大きくシンプルな間取りにする

一つの部屋を作るには、その周りを囲う「壁」や「ドア」、「収納スペース」などが必要で、当然これらの設備には材料費や工事費が掛かります。これらのコストを掛けないためには、シンプルな間取りにして部屋数を少なくするのが効果的です。

たとえば、和室や書斎を設ける代わりにLDKの角に畳コーナーや書斎コーナー(ワークスペース)を配置するなどです。この他、パントリーの扉や収納扉を無くしてロールスクリーンで代用するなど、間仕切りを減らすことでもコストを安く抑えられます。

また子育て世代の方であれば、子どもの成長を見越して部屋数をどのように割り当てるべきか多くの方が悩むはずです。この悩みも、子ども部屋の間仕切りをなくして収納ボックスで代用することも可能で、子ども部屋が必要なタイミングが来れば増設するなど、間取りのアイデアや工夫次第で解決してくれるケースも多くあります。

ただし、間取りのレイアウトや部屋数は後になって簡単に増やしたり減らしたりはできません。コストダウンと間取りのアイデアを上手く活用している人や情報を参考にして、慎重に確実な方法を進めるようにしましょう。

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2019.09.27

収納スペースは数より容量を重視する

先ほどご紹介した部屋や間取りの方法と同じく、収納スペースの数を減らして容量を重視することでコストダウンを図ることができます。

たとえば、各部屋ごとに収納スペースを設置するのと、容量の大きいウォークインクローゼットをひとつ造るのでは、費用が全く異なり後者の方がコストを安く抑えられます。収納扉の数や内部の棚などを少なくできるためです。

同じような方法で、シューズクロークやパントリーなどは、1枚扉で済ますことができるので、安めのロールカーテンで代用したり、思い切って扉を無くしてしまうのもコストダウンには効果的です。

廊下の面積を減らして部屋の間取りを広くする

廊下の面積を減らすこともコストダウンには有効です。
多くの場合、廊下を狭くする代わりに部屋のスペースを広く取ることで余計なコストを削減させます。この他、「リビング階段」を採用した間取りも代表的なコストダウンのアイデアです。

リビング階段とはその名の通り、リビングに上階へつなげる階段を設置すること。
昔から馴染みのある独立階段は、廊下と階段がワンセットで設計されているため、廊下の面積を含めたある程度広い敷地を必要としていました。そこで、リビングに階段を設置することで、廊下を必要としないことで、他の間取りを広く廊下分のコストも軽減できるのです。

リビング階段を設定した間取りは、限られた敷地を有効活用しなければならない「都心部の3階建て狭小住宅」などで良くみらえます。部屋を広く間取りスペース有効活用する知恵と、廊下分の費用を削減するコストダウンのより良いアイデアと言えるでしょう。

折り返し階段(箱階段)にする

階段つながりのコストダウン方法として、「折り返し階段(箱階段)」を採用する方法も効果的です。

折返し階段(箱階段)

出典:リショップナビ

折り返し階段とは、コの字型で途中に踊り場を設けた階段です。壁に囲まれて設置されているため、壁の仕上げ材に量産品のクロスを使うことで、材料費・人件費を抑えてコストダウンを図ることができます。

また、他の壁と統一されていることからスッキリとした見た目に仕上げることができ、階段を空間のワンポイントとしない場合であれば、有効的なコストダウン方法と言えます。

コストダウンの最終手段、「家の形と床面積」を見直し予算オーバーを回避

コストダウンの最終手段ともいえる方法が「家の形」と「床面積」を見直すことです。
この方法は、家づくりにこれまで費やしてきたあらゆる時間や手間をひっくり返すことになるため、大幅なコストダウンが見込める代わりに要望やこだわりの多くを妥協する覚悟が必要になります。

その中でも、比較的実践しやすい、「屋根の形を変える方法」、計画の進行度によっては実践しやすい「家の形をシンプルにする方法」、そして最終手段の「床面積を小さくする方法」の3つをご紹介します。

屋根の形を変える

家の形を見直すコストダウンの方法において、一番分かりやすく効果が見込めるのが「屋根の形」を変えることです。屋根にはさまざまな形がありますが、「片流れ」「切妻」「寄棟」の3つが代用的な屋根の形です。

代表的な3種類の屋根の形
屋根の形で異なるメリットとデメリット
メリット デメリット
片流れ屋根 コストが抑えられてメンテナンス性に優れている。スタイリッシュなデザインが人気で、一面が大きいので太陽光発電に向いている。 雨仕様の設計をしっかり行わないと雨漏りのリスクが高まる。設置位置が高くなるため隣家への配慮が必要。
切妻屋根 コストが抑えられてメンテナンス性に優れている。左右に傾斜があるため雪・雨に強く、どんな屋根材でも使用できる。 元々デザイン性に乏しいうえ、多くの家が採用しているため個性が出せない。
寄棟屋根 四方向に斜傾があり耐風性に優れている。デザイン性が高く、どんな建物にも合いやすい。 設置のコストやメンテナンス費が高い。一面が小さいので太陽光発電には向いていない。

機能面はどれも一長一短ですが、コスト面で見ると『片流れ→切妻→寄棟』の順に安く、片流れ屋根・切妻屋根を採用することでコストダウンが期待できます。

注意点としては、勾配(傾斜の程度)がきついと施工面積が広くなるため、材料費が高くなったり、施工時に足場が必要になることです。コストダウンを目的としている場合は、勾配を抑え気味にすることを意識しましょう。

家の形をシンプルにする

家の形をシンプルにすることで、外壁やコーナー処理のコストを削減できます。「正方形」や「長方形」といった、凹凸の少ないシンプルな家の形が代表的です。

家の形で違う外周の長さ

このように、同じ25㎡の面積でも、凹凸があると外周が長くなる=外壁の量とコーナー処理が増えるため、費用がかさばってしまいます。そのため、凹凸がなく角の少ない正方形・長方形にすることで大幅にコストダウンできるはずです。

また、家の形をシンプルにすると同時に検討したいのが「総2階建て」です。1階・2階の面積を同じにする総2階建ては、基礎や柱などの構造部と屋根材が最小限で済むため、ローコストで建てることができます。

延床面積40坪を例に、簡単な違いで比較してみても、
・「1階が30坪、2階が10坪」の「部分2階建て」…30坪分の基礎工事と、1階部分20坪・2階部分10坪の屋根が必要
・「1階・2階ともに20坪」の「総2階建て」…20坪分の基礎工事と、2階部分に20坪の屋根が必要

と、基礎工事も屋根も10坪少なく済ませることができ、大幅にコストダウンできることが分かります。つまり、一番ローコストで建てられる家の形は「正方形の総2階建て」ということです。

床面積を減らす(家を小さくする)

もはや当たり前ですが、住宅の床面積を減らして小さな家にすればその分コストは抑えられます。想定した予算から数百万規模のオーバーや、予算上の都合から大幅なコストカットに迫られた際の”最終手段”といえる方法です。

仮に坪単価60万円の家で延床面積を5坪減らすと…
60万円 × 40坪 = 2,400万円
60万円 × 35坪 = 2,100万円
このように、5坪だけでも約300万円ものコストダウンが期待できます。

しかし、床面積を小さくするということは、予定よりも小さな家になってしまうだけでなく、間取りをはじめとする設計プランの大半を見直す必要が出てきます。費用を重視しすぎたり、家を建てること自体が目的化してしまい、本当に希望していた家とはかけ離れた結果にならないように注意しましょう。

また、今回は坪単価を使っておおよその目安を試算しましたが、実際の坪単価はハウスメーカーによって計算方法が違うため、コストダウンの効果は営業マンに直接聞いてみないと分かりません。メーカーごとの坪単価の違い・注意点については、「坪単価とは?坪単価の計算方法と正しい使い方」で詳しくご説明しているので、ぜひお役立てください。

坪単価とは?坪単価の計算方法と正しい使い方

坪単価とは?坪単価の計算方法と正しい使い方

2019.09.11

コストダウンで注意すべき「削ってはいけないポイント」

これまで、コストダウンの有効な方法を4つのカテゴリに分けてご紹介してきましたが、中には、絶対に削るべきではない!重要なポイントも存在します。それは「耐震・防火性」「気密・断熱性」といった住宅性能に関する部分です。

これら住宅性能に関わる重要ポイントを削ってしまうと、家本来の機能を十分に発揮できずに「光熱費が割高で家計を圧迫する」「改修費用などのコストが掛かる」など、建てた後になって後悔する大きな原因になることも。
最後に、削ってはいけない住宅設備について、重要ポイントとその理由についてご紹介します。

耐震性能に関わる基礎・構造

基礎や構造は、家の地盤とも言える部分。これらが少し不足しているだけでも、建物に与える影響は計り知れません。そもそも、家というのは「安心して暮らせる場所」というのが前提であるべきなので、基礎・構造でコストダウンした家では意味がありません。

たださえ地震の多い日本では、大手メーカーでも「地震に強い家」がセールスポイントになっており、いかに重視されているかが分かります。地震で倒壊してしまわないように、そして「倒壊するかも…」というストレスを感じずに暮らせるように、基礎・構造では節約を考えず、安心・安全を第一に考えて住宅プランを立てましょう。

外の影響から家を守る外壁

耐震性と同じく、安心して暮らすためには火事への備えも大切です。外壁で極端なコストダウンをしてしまうと、隣の家が火事になったときに燃え移ってしまうだけでなく、普段の雨風による劣化も早くなってしまいます。

外壁の劣化が早いということは、メンテナンス費用が余分にかかるということです。新築時にコストダウンしてしまったことで、後々メンテナンス費用がかさばり、最終的にはより高い費用が必要になることが考えられます。

高価な外壁を採用すべきと言うわけではなく、低品質・安価な外壁を採用しなければ、平均的なもので心配はないはずです。外壁はデザイン以前に家を守るためのものです。まずは耐久性を重視して候補を絞るようにしましょう。

高気密高断熱に関わる断熱材と窓サッシ

窓サッシのグレードを落としてコストダウンを図るのは、意外と営業マンに提案されやすい方法のひとつ。しかし、窓サッシは高気密高断熱を考えると非常に重要なポイント。グレードを落とすということは、気密性能・断熱性能を放棄するのと同じと言っても過言ではありません。

また、断熱材のグレードを落とすのは、家自体の劣化を早める原因にもなります。安価な断熱材は耐久性が低く、劣化とともに結露やカビも防げなくなるからです。
さらに、安価な断熱材には、シックハウス症候群の原因となる化学物質「ホルムアルデヒド」が含まれる材料を使っている可能性もあるため、事前にしっかりと確認してください。

国土交通省が定めた規制対象となる断熱材

  • ロックウール断熱材
  • グラスウール断熱材
  • 吹込み用グラスウール断熱材
  • ユリア樹脂またはメラミン樹脂を使用した断熱材

『新築住宅の「予算オーバーの回避」「コストダウン」の方法』まとめ

ここまで、注文住宅で予算オーバーした際のコストダウン方法、コストダウンしては行けない箇所をご紹介してきました。
予算オーバーになったとしても、どうしても叶えたい要望を無理に削るのではなく、まずは「今必要かどうか」「削ると後悔するかどうか」を考えて、外構・設備・間取りでコストダウンすれば、多くのケースは解決できると思います。

それでも予算内に収まらない、数百万円のコストダウンが必要という場合は、床面積や家の形を変更することになりますが、基礎や構造、断熱材などの目に見えない部分だけは削らないように心に留めておきましょう。

本来の役割をしっかりと果たす家を予算内で建てるためにも、今回ご紹介したコストダウン方法・削ってはいけないポイントをぜひ活用してみてください。

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